Bon jour!
前回は、主に天体で個人の性質と可能性を読むとお伝えしましたが、他にも重要なポイントがあります。
それがアセンダントとICとMC、ドラゴンテイルとドラゴンヘッドです。
その中で、今日はアセンダントの話をしたいと思います。
アセンダントとは何か?
それは、ホロスコープ上の1ハウス始点のサインであり、あなたが生まれたときにその生命にパワーを与えたサインです。
あなたという存在を一番はじめにディファインし、形を決めた力であり、そのために生来の性質・肉体的な外見・雰囲気・オーラを表すと言われています。
また、サインは支配星(天体)が決まっているので、支配星のパワーに恵まれます。
例えば、アセンダントが牡羊というサインならば、あなたは直観に優れ、スピーディでややせっかち、挑戦を好み勝ち気である性質を持って生まれてきたとされます。
また外見的には骨格がしっかりした体格、筋肉質で痩せ型、意志の強そうな瞳を持っていることが多いとされます。
また、牡羊は火星に支配されているので、行動的、野心的、情熱的なパワーに恵まれているといえます。
外見に関しては人種、環境、遺伝が関わりますから一概には言えません。長身とされる射手座のアセンダントの人が小柄であったり、細身とされる山羊座の人がふくよかであることも大いに考えられます。
ただ、アセンダントは性質や雰囲気、オーラを特徴づけるので、見た目がそのサインの象徴するイメージ・精神性を彷彿とさせることが多いように思います。
アセンダントで大事なことは、それが「自分が意識して選んだものではない」ことです。
当たり前にように備わっているので、ほとんど意識しないもの。見えないバックボーンです。
なにしろ自分が存在する前に成り立った…というより、存在するその瞬間に成り立つアイデンティティなのですから。
「他の天体だって同じでは? 自分で選べないのだから」と思う人もいるかもしれません。
けれど、他の星は能動的に意識して獲得(アイデンティファイ)していく側面があります。
例えば金星はあなたの好みや性愛傾向を表し、15歳から25歳の間に形成され姿を表します。太陽はあなたの向かう人生のテーマであり、25歳から35歳のときにもっともはっきりと形を表してきます。そういった徐々に形があらわになる星と異なり、アセンダントはもともと与えられているものです。自分が自分を意識するよりも先に、その力が働いているのです。
知性や思考を象徴する水星が働くのは7歳からと言われています。
自分を客観的に見ることができる、自己を定義し同一化できるような高度な自我意識が芽生えるのがこの時期です。
この時期以前に与えられている力は、意識する前に与えられていたものであり、知性でアイデンティファイしたものではなく、気づけばそこにあったもの、気づく必要もないくらいあなたそのもの、であるのです。
このアセンダント。単純なようでなかなか扱いづらいものです。
私自身もその重要性、活用法に目を向けられるようになったのは最近です。
なぜなら、素の自分というのは直視するのがなかなか難しいから。
まず、サインを伝えられてもピンとこない人が多いと思います。
素の自分のオーラ、印象、というのは自分で察知するのが難しく、人に言われて気づくものだからです。
自分としてはそんなつもりはなかったのに言葉が別なイメージで取られていたり、自分を誤解されたと感じることはありませんか? 動画で見る自分が、思っていたのと違うと感じることがないでしょうか。
それは、あなたアセンダントの発するオーラや雰囲気と、あなたの思うあなた像にギャップがあるせいかもしれません。
また、アセンダントのサインにピンと来ても、認めたくない人も多いのです。
それが自分の本性であり逃れられないものであるために、否定したくなってしまう…つまり自己嫌悪が発動してしまうからです。
例えば私のアセンダントは牡羊座ですが、その勝ち気さ、情熱、勢いを、今まで無意識に抑制してきました。太陽と金星がソフトな牡牛座であり、そのほうが生きるのに好都合だと思ってきたからです。そして、出る杭は打たれるという社会環境で育ったからです。
また、ある女性のアセンダントは神秘的で奥深い蠍なのですが、見た目は素朴でほのぼのしていてそんな雰囲気はありません。ですが、自分のアセンダントをきいたその女性はぎくりとしてため息をつきました。
自分の蠍的なところが苦手で、ずっと奥の方に押し込んで隠してきたからです。
執着心が強く、極端で、執念深い…そんなどろどろした性質は自分の望む自分の人生にふさわしくないと感じてきたのです。(しかし、そのように慎重に自らを隠すところはそれ自体蠍が象徴するものでもあるのですが)
このように、アセンダントには抑圧がかかる例が多いようです。
自分自身によって。そして社会からのプレッシャーによって。
アセンダントとは、素のあなたです。
飾らない、夢のない、素のままの、あなたです。
本当はその素の性質に優劣はありません。
サインはそれぞれ異なった色合いを持ちますが、もともとは平等です。
それぞれにポジティブな面とネガティブな面があります。
自分の持つアセンダントを、なんとなく劣ったもの、隠さなければならないものと捉えるのはあなたです。
それはある程度しかたないことでもあります。他の天体の性質にも規制されますし、社会の求める鋳型に自分を合わせていくのも生き抜くためには必要ですから。
しかし、アセンダントからは逃れられません。
どんなに隠そうとしてもふとした瞬間ににじみ出ることがありますし、ダダ漏れの可能性もあります。そうした場合に、人はそのギャップによってあなたに不信感を持つこともあります。
また、隠していても自分では気づいていて、ずっとしこりのようにごろごろと残っているかもしれません。必要ないお荷物、できたら捨ててしまいたい自分の一部として。そうした箇所を持っているということは、見えないストレスを常に抱えているということです。
何をしてもすっきりしない人、自分を否定してしまう人は、自分のその「望んでいなかった性質」を許せないのです。
けれど、自分というのは、自分の望んだものばかりではないですよね。
自分でコントロールしていけるものばかりではないのが人生です。
「変えられないものを受け入れる冷静さ 変えられるものを変える勇気」
というフレーズがあります。
変えられない自分の一部、望んでいなかった自分も、受け入れられるようになること。
これがアセンダントのポイントだと思います。
自分の素を認めるのはなかなか困難ですが、ニュートラルな目でアセンダントサインを眺め、これはこれで悪くないじゃないか、生かしていけるじゃないか。と気づくことは、あなた自身の大きな成長になると思われます。

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